2020/4/4

市教委側に因縁 1億円超を恐喝 容疑の児童親族逮捕 奈良・大和高田

 奈良県大和高田市教育委員会の元幹部ら9人が、市立小学校に通っていた児童の親族から不当な要求を受け続け、計1億円超を私的に支払わされていた。捜査関係者が明らかにした。県警高田署は2019年10月以降、親族で中古車販売業の男(45)=公判中=を恐喝などの容疑で逮捕。奈良地検葛城支部が、9人のうち5人の約1100万円の被害などについて起訴している。

 

 

 捜査関係者などによると、男は孫が市内の小学校に入学した7年ほど前から学校側にクレームをつけるようになった。因縁をつけて別の児童を転校させたり、その対応に不備があったとして校長に土下座で謝罪させたりしたという。

 

 

 

 さらにこの対応に加わった市教委幹部らも威圧するようになり、幹部やOBらと「美絆(うるは)会」と呼ばれる任意団体を結成。メンバーら9人に言いがかりをつけるなどし、計1億円を超える現金を支払わせていたという。

 

 

 

 起訴状などによると、男は17年6月~19年10月、市内のカラオケ店や経営する会社事務所に幹部らを呼び付けて不当な要求をし続けた。ワインをこぼしてTシャツが汚れたとして50万円を、居眠りをしたと因縁をつけて100万円を脅し取るなど、12回にわたり計約1128万円を5人に支払わせたとされる。

 

 

 

 脅し取った現金で、自身の中古車販売店を兼ねた美絆会の事務所を設置。その活動名目で、1人当たり月約5万円の現金も提供させていたという。男は公判で起訴内容を認めており、検察側は「現金は遊興費に使っていた」と指摘した。県警は被害届が出ていないケースを含め、計1億円超が脅し取られたとみている。

 

 

 

 幹部らが退職後に現金を提供させられるケースが多かったという。被害者の一人は「言いがかりばかりだったが、断れば殴られて土下座させられる。公務員を狙ったのは退職金があるからだと思う」と話した。

 

 

 

 男の要求で転校させられた児童の父親(40)は毎日新聞の取材に、「市教委の幹部が並ぶ前で(男に)怒鳴られても誰も助けてくれず、絶望するしかなかった」と明かした。納得できなかったが、「校長から『教職員も疲れ切ってしまっている』と説得されて泣く泣く受け入れた」と話した。【稲生陽、小宅洋介】

 

 

 

◇教職員が気軽に相談できる体制づくりを

 教育現場での暴力に詳しい古川純平弁護士(大阪弁護士会)の話 「なぜ断れなかったのか」と思うかもしれないが、教育現場では、どうしても子どもとの関係を考えなければならない特殊性があり、明確に拒絶できない場合も少なくない。今回は、教職員らが小さな我慢を続けるうちに不当な要求がエスカレートしたケースだと言える。教職員が気軽に相談できる体制づくりが必要だろう。

 

毎日新聞

https://mainichi.jp/articles/20200403/k00/00m/040/311000c

 

 

 

 

 

(南 畿一郎 大和高田市街議員のFacebook発信より)

 

「因縁、一億円」本日の毎日新聞社会面。

あまりに情けなく、恥ずかしく、怒りに燃え、議場では一時間を超えた私の3月議会(3/18)での一般質問。

当日議会を傍聴に来ていた毎日新聞の記者が、私の質問を聞いて取材されて、記事になることは聞いていた。毎日新聞の社会面を飾った以上、私からFBにも投稿しておくことに。

質問は「一住民の言いなりとなった教育委員会一部幹部による行政暴力、崩壊する学校現場、追い詰められる教職、それらについて問う」だった。

議場ではすでに逮捕された一住民によって支配されていた大和高田市の教育委員会幹部、長きにわたり学校現場を崩壊させ、教職員や他の保護者を追いつめてきた事実を時系列で明らかにした。又、問題を指摘されていながら気づかなかった当時の市長部局への批判、危機意識の欠如、本市行政のガバナンスの崩壊、今後このような事態にならぬような方策を問うた。

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